うちの三菱ミラージュディンゴGF-CQ2Aは相当古い車です。
20年物です。

キーレスが突然故障してしまいました。
症状ですが、
ロックさせようと押してもすぐに解除されてしまう状態。
一旦ロックはするのですがすぐ直後に解除されてしまい、
中のドアロックモーターが何度も動いています。

ここで想像できるのが、
ひとつめは車体のドアロックユニット本体の故障。
二つ目は各ドアロックのどれかの故障。
そしてもうひとつがキーレスリモコンの故障。

症状からしておそらく解除のスイッチ側が接触しっぱなしになっているため、
いくらロックさせても解除の電波が出たままなのでまた解除されてしまう。
と想像し電池を抜いてキーを差し込んでロックしました。
すると今度は解除にはなりません。
リモコン側の故障で正解だったようです。

分解してみました。
まずこれは直し終わった後のです。
ここに至るまでが大変でした。

2020-07-18 17.45.36.-2













キーレスリモコンの接点はテレビリモコンやファミコンのコントローラーみたく、
基盤へ伝導体を接触させて短絡させてONになる仕掛けなんだろう程度に思ってましたが、
物理的な動きをするとても小さいスイッチが入っていたのですね。
タクトスイッチという名だそうです。
マイクロスイッチまでは知ってましたが、
ここまで小さいのは初めて見ました。

分解に至るまではここからです。
これがキー本体。

2020-07-18 15.19.19.-2














反対側に向けるとプラスネジがあるのでここを外してフタを取ります。

2020-07-18 15.19.31.-2














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爪楊枝を基盤周囲のゴムに引っ掛けてそーっと外します。

2020-07-18 15.38.50













基盤からゴムを外します。

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上で書いたタクトスイッチ周囲になにか溶けたドロドロしたゴムみたいなものがへばりついています。
こいつがスイッチ内部に入り込んでON-OFF動作を妨げていたようです。
真ん中の丸い部分を押しても「スイッチを押した」という感じがまったくしません。
完全に沈み込んだままです。

2020-07-18 15.42.17.-2














登場するのはパーツクリーナーと接点復活材。
前々から持っていたものですので予算0円です。


2020-07-19 16.47.00














パーツクリーナーをかけてタクトスイッチを何度も押します。
何度もです。
何度も何度も何度も何度も、
クリーナーかけちゃ押してかけちゃ押してを何度も繰り返しました。
数十回押すことを5セットくらい繰り返しました。
その間に丸い部分から緑色の物がにじみ出てきます。

下の写真の向かって左側は何度も繰り返して緑色がにじみ出てきたところ。
右側は周囲を拭き取っただけです。

2020-07-18 17.35.09.-2













トータル押すこと片側100回くらいで「スイッチを押した」という感じが出てきました。
それでも中がどの程度汚れているのかわからないので、
クリーナーをかけちゃ押してテッシュで拭いてを繰り返して、
緑色が出てこなく、なおかつスイッチ押した感が完全に感じられるまで繰り返しました。
これをもう片方ですね。

で、洗浄後が冒頭のこれ。

2020-07-18 17.45.36.-2














ロック側も解除側も完全に「スイッチ押した」感が発生しています。
組み直して動作試験を行いましたが完全に動作してくれちゃっていました。
0円で修理完了、ラッキーはあと。

今回ここに至るまであちらこちらを調べまくり修理にたどり着きました。
知らなかったら数万円の出費になっていたことでしょう。
そもそも21年前の車のキーレスなんて交換部品が存在しないかもしれません。

ちなみにこのタクトスイッチですが、
この小さいスイッチを交換された方もおりました。
パーツファン経由で部品をたどって行ったらモノタロウにだけ売っておりました。
あとは地道に秋葉原へわざわざ行って探すしかないようです。